ヨシュアが亡くなり、彼に従ってカナンに入植した世代も年老いて世を去ると、新しい世代は神を忘れてカナン土着の神々を拝むようになった。これに怒った神はイスラエルが周辺民族に蹂躙されるのを放置し、敵の圧迫と迫害がひどくなった時だけ、人々の上に指導者となる士師を立てた。
アラム王から人々を守ったオトニエル、モアブ王を倒したエフド、ペリシテ人を打ち払ったシャムガルなどが最初の士師たちだ。
エフドの死後、イスラエルはカナンの王ヤビンによって20年に渡る支配を受けた。エフライムの女預言者デボラはナフタリからバラクを呼び寄せて1万人の軍勢を整えると、タボル山でヤビンの将軍シセラの戦車部隊と戦った。神の加護を受けたイスラエル軍はシセラを打ち破り、敗走したシセラは逃げ込んだ天幕でこめかみに天幕の釘を打ち込まれて死んだ。こうしてカナン王の力は衰え、やがて滅びてしまう。デボラのもとで、人々は40年の平和を得た。
(士師記 1〜5章)