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十戒

Ten commandments

 エジプト人の追跡がなくなると、人々は水や食料のことでモーセに文句を言い始めた。神は彼らに水を与え、天からマナを降らせて人々の腹を満たした。アマレク人と争いが起きたときも、神はイスラエルを助けた。

 一行がシナイ山に着くと、モーセは山に登って神からの戒律を受け取った。最初に受けたのは最も重要な十の戒律を刻んだ石版だった。唯一の神を拝め、偶像を造るな、神の名を口にするな、安息日を守れ、父母を敬え、殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証するな、隣人の家を欲するな。この他にも、モーセに伝えられた戒律は膨大なものだった。

 モーセがなかなか戻ってこないことから、不安に思った人々は金の子牛の像を作って祭りを始めた。山から戻ったモーセはこの様子を見て激怒し、十戒の石版を砕いて首謀者たちを処刑してしまう。モーセは山に戻って再度石版を受け取ったが、山を降りた彼の顔は白く輝いていた。モーセは人々に幕屋の建設を命じた。

(出エジプト記 15〜40章)

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モーセ

Moses

 ヨセフの死から数百年。数を増やしたイスラエル人は、奴隷として苦しい生活を送っていた。モーセはファラオの虐殺命令を逃れてナイル川に流され、拾い上げた王女によって王族の一員として育てられる。彼は成長して自らの出自を知ると、同胞を虐待するエジプト人を打ち殺してミディアンの地へと逃れ、その地の娘と結婚した。

 ある日、羊を追っていたモーセは聖なる山で神の声を聞いた。「ファラオのもとへ行き、わたしの民をエジプトから救い出せ!」。モーセは兄のアロンと共に王宮を訪ね、イスラエルの民を解放するよう交渉した。ファラオが拒むので、神はエジプトに次々災いを起こした。最後にエジプト中の初子がことごとく打たれたとき、ファラオはついにモーセの出立を認めた。

 イスラエル人たちはモーセに率いられてエジプトを脱出した。神は海を分けてイスラエルの人々を通したが、後を追うエジプト人たちは戻った水に飲まれてことごとく溺れ死んだ。

(出エジプト記 1〜14章)

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ヨセフ

Joseph

 ヤコブが愛妻ラケルとの間に生まれたヨセフを溺愛した結果、彼は兄たちから妬まれるようになる。兄たちはヨセフを捕らえて穴に閉じ込め、奴隷としてエジプトに売られることになった。

 ヨセフはエジプト宮廷の侍従長宅で働いていたが、身に覚えのない罪で牢に入れられてしまった。牢内で他の囚人たちの夢を説き明かしたヨセフは、数年後にファラオの夢を解くため牢から出される。ファラオの夢は、来たるべき大豊作とその後の大飢饉を予告するものだった。ヨセフの堂々とした態度に感服したファラオは、彼を宰相に任命して自分の全権を委ねた。

 やがて世界を大飢饉が襲った。エジプトにはヨセフの指示で蓄えてある食料があったため、近隣の国々からも多くの人たちが食料を買いに来た。ヨセフの兄たちも、父の命令でエジプトにやって来た。ヨセフは正体を隠して彼らを屋敷に招待する。翌年には正体を明かして、イスラエルの一族すべてをエジプトに呼び寄せた。

(創世記 36〜47章)

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ヤコブ

Jacob

 ヤコブは父のイサクをだまし、兄エサウが得るべき長子の祝福を騙し取った。このことで兄の恨みを買ったヤコブは、伯父ラバンのもとへと逃れる。

 ヤコブはラバンの娘ラケルと恋に落ち、結婚まで7年も伯父の下で働いた。だが結婚式の日、伯父の策略でヤコブはラケルの姉レアと結婚させられてしまう。ラケルと結婚するため、彼は伯父のもとでさらに7年働くことになった。

 ヤコブとレアには多くの子供が生まれたが、ラケルにはなかなか子供ができなかった。彼女の最初の子供が、ヤコブにとって11番目の息子ヨセフだ。ヤコブは生まれ故郷のカナンに戻ることを決め、伯父ラバンの制止を振り切って旅立った。旅の途中で天使と格闘したヤコブは、そこでイスラエルという名を与えられる。

 故郷に戻ったヤコブは兄エサウと再会するが、兄は既に昔の怨みを忘れ、兄弟は再会を喜んで抱き合った。だがヤコブの愛妻ラケルは、末の息子ベニヤミンを生んで亡くなった。

(創世記 27〜35章)

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